マーケティング

顧客の心に刺さる!超簡単ベネフィット作成法

 【 目次 】

ベネフィットがお客様の心を動かす!
なぜベネフィットが売上に直結するのか
商品の特徴とベネフィットの違いとは?
特徴とベネフィットどちらが魅力的?
最終的には「得られるベネフィット」を導き出す
ベネフィットの活用方法
まとめ


ベネフィットがお客様の心を動かす!

もし、広告やセールスレターなどであまり反応が得られないと感じてしまうなら、その理由の1つとして「ベネフィット」がうまく伝わっていない可能性があります。

ベネフィットとは、お客様がその商品やサービスを使うことで得られるメリットや実現できる理想の未来のことです。

簡単に言えば、「この商品を使うと、あなたにどんな得があるのか」を示すものです。

ベネフィットを感じて満足する女性

基本的に人は自分にとって価値がある情報だけに興味を示します。だからこそ、お客様にとっての価値を正確に伝えることがとても大切です。

たとえ商品やサービスがどんなに素晴らしくても、そのメリットがわからなければ、お客様の興味を引くことはできません。

広告で反応を高めるには、ベネフィットをしっかりと伝えることが最も重要です。

ベネフィットが伝わると、すぐに確実な反応が得られます。まずは、このポイントに注目して改善を進めてみましょう。

なぜベネフィットが売上に直結するのか

ベネフィットを明確に伝えることは、商品の売上を左右する重要なポイントです。お客様がその商品やサービスを選ぶ理由の大半は、「自分にとってどんなメリットがあるのか」にかかっています。以下では、ベネフィットを伝えることの具体的なメリットを解説します。

たくさん買い物する女性

お客様の購買意欲を引き出すことができる
商品の特徴(基本的なスペックなど)だけではなく、その商品を使うことで得られる利益や体験を伝えることで、お客様の感情に訴えかけることができます。感情は購買行動に強く影響するため、購買意欲を高める効果があります。

たとえば特別な機能があり、それを使うことで日常生活が大幅に楽になることを説明すれば、多くの人がその商品を魅力的だと感じるでしょう。お客様が最も知りたいのは、「自分にとってどんな価値が得られるのか」という明確な情報です。

他社と差別化ができる
似たような商品やサービスが数多くある中で、「この商品でしか得られない特別な価値」を示すことで、競合との差別化が可能です。

たとえば、ランニングシューズを販売する場合、「軽量素材を使っています」と伝えるよりも、「軽量設計だから、走りの疲労感を大幅に軽減」というベネフィットを具体的に示せば、選ばれる可能性が高まります。

大半の企業がベネフィットではなく特徴を伝えることに終始している傾向があります。ここで明確な価値を打ち出すことで他社との差をつけることができます。

信頼を高めることができる
具体的なベネフィットを伝えることは、お客様の信頼を得るためにも欠かせません。

「この商品を使うと、どんな良いことがあるのか?」という疑問に正面から答えることで、安心感を与え、購入後の満足感やリピートにつながります。

お客様が一番知りたいことをきちんと伝えることで、あいまいさがなくなり信頼に結びつきます。

商品の特徴とベネフィットの違いとは?

繰り返しになりますが、商品の魅力を最大限に伝えるには、ただ特徴を説明するだけでは不十分です。お客様がその商品を使うことで得られる具体的なメリット、つまりベネフィットを伝えることが重要です。まずは混同を避けるため、特徴とベネフィットの違いを理解してください。

コーヒーメーカー

特徴とは何か?
特徴は、商品やサービスが装備している具体的な機能のことです。たとえば、商品の技術的な仕様やデザイン、サイズ、性能などが含まれます。

例 : コーヒーメーカーの「特徴」
タイマー機能があって、自動でコーヒーを淹れることができる。
12カップ分のコーヒーをつくれる大きさなど。

ベネフィットとは何か?
ベネフィットは、その商品やサービスを使うことで、お客さんが得られる具体的な良いことや利益のことです。つまり、商品を使うことでどのように生活が良くなるのかを示します。

例 : コーヒーメーカーの「ベネフィット」
朝の忙しい時間に合わせてコーヒーを自動で作れるので、手間を省いて時間を有効に使える。
一度にたくさんのコーヒーがつくれるので、家族や友達と楽しい時間を共有できるなど。

どうでしょう?特徴とベネフィットの違いが少しクリアになったのではないでしょうか?
特徴は商品の機能や性能を示し、ベネフィットはその商品を使った結果としてお客様が得られる価値や未来のことです。この未来は、お客様にとって満足感や喜びをもたらすものである必要があります。

次に、ベネフィットを見つける流れを考えてみましょう。


「特徴」・・・商品が持つ具体的な機能や性能をピックアップする
  ↓
「つまり、どうなる?」・・・その特徴がお客様にとってどんな意味を持つのかを考える
  ↓
「ベネフィット」・・・結果お客様はどんなメリットや良い変化を得られるのか?


特徴をただ説明するだけで終わらず、「お客様にどんな良いことがあるのか」を意識することが重要です。

「つまり、どうなる?」という問いを繰り返すことで、具体的なベネフィットを見つけやすくなります。

特徴とベネフィットどちらが魅力的?

それでは、日常的に身近にあるモノを題材として特徴とベネフィットの事例をいくつか見ていきましょう。あなたはどちらにより価値を感じるでしょうか?

ボールペン
  ↓
特徴 : インクが乾きやすい
  ↓
ベネフィット : 書いた後すぐに触れてもインクがにじまず、手や紙が汚れない。

ノート
  ↓
特徴 : 罫線が引かれている
  ↓
ベネフィット : 文字が整然と書け、読みやすくなる。

蛍光ペン
  ↓
特徴 : 発色が鮮やか
  ↓
ベネフィット : 重要な箇所が目立ち、効率的に復習できる。

シャープペンシル
  ↓
特徴 : 0.5mmの芯
  ↓
ベネフィット : 繊細な文字や絵が描ける。

ペンケース
  ↓
特徴 : 多機能ポケット
  ↓
ベネフィット : さまざまな文房具を整理して持ち運べる。

スマートフォンケース
  ↓
特徴 : 衝撃吸収材
  ↓
ベネフィット : 落下時の衝撃を和らげ、デバイスを守る。

USBメモリ
  ↓
特徴 : 大容量
  ↓
ベネフィット : 大量のデータを持ち運べ、バックアップが簡単。

照明器具
  ↓
特徴 : 調光機能
  ↓
ベネフィット : 明るさを調整でき、シーンに合わせた雰囲気を作れる。

加湿器
  ↓
特徴 : 超音波式
  ↓
ベネフィット : 静かに加湿でき、乾燥から肌や喉を守る。

おそらく、特徴よりもベネフィットの方に価値を感じた方が多いのではないでしょうか。

商品にはたくさんの特徴がありますが、その中でも「お客様が最も価値を感じる特徴」を選び出して、それを伝えることが大切です。これこそ、商品のベネフィットを引き出すポイントです。

最終的には「得られるベネフィット」を導き出す

特徴とベネフィットの違いをご理解いただけたかと思います。ここで重要なのは、ベネフィットを単なるメリットの提示に終わらせず、お客様にとっての具体的な成果を鮮明に意識していくことです。このプロセスは非常に重要であり、曖昧さを防ぐためにしっかり見直す必要があります。

特徴 : 商品やサービスが持つ具体的な機能や特性。
ベネフィット : その機能を活用することで得られるメリット。
得られるベネフィット : 商品やサービスを通じてお客様が実際に得られる具体的な成果。

「だから、こうなる?」と問いかけながら、ベネフィットを通じてお客様がどんな成果を得るのかを明確にしましょう。このように最終的に「得られるベネフィット」をしっかりと伝えるきることが鍵となります。

幸せそうな女性

ちなみにベネフィットは大きく分けて2種類があります。1つ目は、商品が持つ特徴から得られる「早い」「安い」「簡単」「おいしい」「軽い」などの機能的なベネフィットです。これらは具体的で、すぐに理解できるメリットです。2つ目は、商品を使うことで感じられる「安心」「楽しさ」「格好良さ」「充実感」などの情緒的なベネフィットです。これらは心にポジティブな感情を与えます。

これらを踏まえて、最終的にはお客様が「得られるベネフィット」を明確にしておきます。

事例として、家事代行サービス(あくまで架空のサービス)をテーマに「特徴」「ベネフィット」「得られるベネフィット」を記載してみます。1つのサービスには、複数の特徴がありますので、それらを最初にリストアップし、「その特徴がもたらす具体的な結果は何か?」「だから、こうなる?」と自問しながら得られた「得られるベネフィット」を言語化していきます。

特徴 : 専門的な家事スタッフが在籍
ベネフィット : 家事のプロによる高品質なサービスが受けられる。
得られるベネフィット : 家事の時間を大幅に短縮でき、浮いた時間を家族や自分のために使えるようになる。これにより生活全体が効率化し、心身ともに余裕が生まれる。

特徴 : フレキシブルな予約システム
ベネフィット : 必要な時にいつでもサービスを利用できる。
得られるベネフィット : 急な来客や予定変更にもスムーズに対応でき、ストレスを感じることなく日常生活を楽しめる。柔軟な対応力が生活の安心感を向上させる。

特徴 : さまざまなサービスメニューから選択可能
ベネフィット : 自分のニーズに合わせたサービスを選べる。
得られるベネフィット : 必要な部分だけに集中してサポートを受けられるため、家事の負担が最小限に。結果として、時間やエネルギーを本当に大事なことに注げる。

特徴 : 料理のメニュー提案が受けられる
ベネフィット : 栄養バランスを考えた食事を提供してもらえる。
得られるベネフィット : 食生活が改善し、健康維持が容易になるだけでなく、家族の食事の満足度も向上。健康的な生活リズムが自然に身につく。

特徴 : 子育て支援も含めたサービス
ベネフィット : 家事だけでなく、子供の面倒も見てもらえる。
得られるベネフィット : 仕事と育児の両立が格段に楽になり、子供と過ごす質の高い時間が確保できる。親子の関係がより深まり、心の余裕が生まれる。

特徴 : 事前のヒアリングを実施
ベネフィット : 依頼者のニーズを正確に把握してサービス提供。
得られるベネフィット : サービスが自分の期待を超える結果となり、利用するたびに満足感が高まる。信頼できるパートナーとして安心して継続利用できる。

特徴 : デジタルでの簡単な予約システム
ベネフィット : スマートフォンやPCから簡単に予約できる。
得られるベネフィット : 時間や場所を問わず手軽に予約でき、忙しい日常でも家事サポートをスムーズに活用可能。デジタルの利便性がストレスを軽減。

特徴 : 事後の評価制度を導入
ベネフィット : 利用者がサービスを評価できる仕組みがある。
得られるベネフィット : サービスの質が常に改善され、安心して利用を続けられる。透明性が高まることで信頼感が増し、より良いサービス体験が期待できる。

特徴 : 短時間のスポットサービス
ベネフィット : 時間がないときに必要な家事だけを依頼できる。
得られるベネフィット : 限られた時間で家事を効率よく片付け、忙しい日々の中でも気持ちに余裕が生まれる。短時間で成果を実感できる便利さが生活を支える。

いかがでしょう。ちなみに導き出すベネフィットは複数あり視点を変えれば、いろいろなアイデアが生まれます。この事例を参考に、ぜひあなたのサービスに応用してみてください。

人は自分に関係があると感じるものにしか興味を持ちません。だからこそ、他と差別化し際立つためには、このベネフィットをさらに掘り下げていくことが大切です。

そのためには、まずペルソナの悩みをはっきりさせ、その悩みが解決するビフォー・アフターの状態を具体的に考えましょう。ここがスタートラインです。

ベネフィットの活用方法

それでは、ベネフィットを抽出した後、どのように活用すべきかを確認していきます。

たとえば広告や販促物を作るとき、ベネフィットを盛り込むことが必須です。では、どの部分に盛り込むべきでしょうか。

結論としては、すべての箇所にベネフィットを盛り込むことがベストです。文脈に応じて、あらゆる箇所に適切に盛り込んでください。

ここでは、仮に健康サプリメントのランディングページ(LP)を例に、どの部分にどんなベネフィットを入れるかを解説します。


1. キャッチコピー
例 : 毎朝スッキリ目覚める!一日中、活力をサポートする健康サプリメント
キャッチコピーは、お客様が最初に目にする重要な部分です。「毎朝スッキリ目覚める」という具体的なメリットを伝えることで、サプリメントがどのように役立つかを一瞬で理解してもらい、興味を引きます。

2. サブヘッドライン
例 : 忙しい日々を送るあなたへ、天然成分がエネルギーを持続的にサポート!
サブヘッドラインは、キャッチコピーを補強し、より具体的なベネフィットを伝えます。「エネルギーを持続的にサポート」というメリットに加え、「天然成分」という安心感も強調します。

3. ボディコピー
例 : このサプリメントは、ビタミンB群と天然ハーブエキスをバランスよく配合し、体内のエネルギー生成をサポートします。疲れやすい午後でも、パフォーマンスを維持できるので、仕事や家事に集中できます
ボディコピーでは、商品の特徴や効果を具体的に説明し、それがどのようにお客様の生活に役立つかを伝えます。この例では、「午後の疲れを軽減し、仕事に集中できる」というベネフィットを強調しています。

4. ビジュアル(画像やシズルカット)
例 : サプリを飲んだ後、活力に満ちて仕事をする人や、朝すっきり目覚めるシーンの写真。
画像やビジュアルは、文章情報だけでなく視覚的にベネフィットを伝えます。元気に活動する様子を見せることで、お客様に「ここの商品を使えば、自分もこうなれる」と感じさせます。

5. CTA(Call to Action)
例 : お試しいただけるチャンス!毎日をもっと元気に!初回限定20%オフ!
CTAは、具体的な行動を促す部分です。「毎日をもっと元気に」というメリットを再度伝え、さらに割引の特典でお得感を加えることで、今すぐ購入を決断したくなるようにしています。

6. お客様の声・レビュー
例 : このサプリを飲み始めてから、午後のだるさがなくなり、仕事に集中できるようになりました!(30代女性)
実際のお客様の声は、他の人が得たベネフィットをリアルに伝える重要な要素です。このレビューでは、「午後のだるさがなくなった」という具体的なメリットがあり、それを見たお客様は「自分もそうなりたい」と期待します。


広告や販促物、ランディングページでは、キャッチコピー、サブヘッドライン、ボディコピー、画像、CTA(行動を促すボタン)、すべての要素でお客様に商品のベネフィット(利点)をしっかり伝えることが大切です。要するに、お客様に「この商品がどんなメリットを提供するのか」をはっきり伝えることが重要だということ。

すごく簡単に言うと「お得感」を伝えるものです。

まとめ

特徴とは、商品の機能や性能など、その商品が持つ具体的な価値のこと。ベネフィットとは、「つまり、どうなる?」を考えることで導き出せる、お客様がその商品を使うことで得られる価値。さらに深掘りすると、ベネフィットを通して「その結果、何を得られるのか?」という問いに答えることで、お客様が本当に求めていた価値が見えてきます。

■追伸1ベネフィットを明確に伝えるためには、ターゲットの悩みや欲求、関心を具体的に理解することが大切です。これを理解しないと、相手が反応するようなベネフィットを選ぶことができません。まずは相手をよく調べ、その関心事を見つけ、それに自分たちの提供するものをどう結びつけるかがポイントです。

■追伸2:特徴やベネフィットを、対象者や商品名と組み合わせるだけで、シンプルでわかりやすいキャッチコピーがつくれます。この方法を使えば、複雑な表現を避けつつ、重要なポイントを押さえた魅力的なコピーを作成できます。ぜひ試してみてください。

仕事で疲れた方へ(対象者)
スッキリとリフレッシュ(ベネフィット)
10分で全身の疲れが取れる(機能・特徴)
リラクゼーションチェア◯◯(商品名)

健康志向の方へ(対象者)
美味しく栄養満点(ベネフィット)
1杯で1日のビタミンが摂れる(機能・特徴)
スムージーメーカー◯◯(商品名)

忙しいママへ(対象者)
簡単に美味しいご飯(ベネフィット)
15分で手作りディナーが完成(機能・特徴)
クッキングキット◯◯(商品名)

おしゃれを楽しみたい方へ((対象者)
簡単にスタイリング(ベネフィット)
10秒でコーデが決まる(機能・特徴)
コーディネートアプリ◯◯(商品名)

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